平井デジタル担当相「余裕なかった」 ココア未対応で釈明

毎日新聞 2021/3/16 12:13(最終更新 3/16 12:13) 

 新型コロナウイルスの感染者と濃厚接触した可能性を知らせる政府のスマートフォン向け接触確認アプリ「COCOA(ココア)」が、米グーグルとアップルの基本ソフト(OS)の最新仕様に未対応である問題を巡り、平井卓也デジタル改革担当相は16日の閣議後記者会見で「バージョンアップする以前のところ(の不具合)で引っかかっていたので、余裕がなかった」と釈明した。

 

 ココアはOSの機能を利用するための仕様が旧バージョンのままになっている。現在は稼働しているが、両社の今後のソフトの更新次第では作動停止などの事態に陥る可能性がある。しかし、日本国内では、接触通知が一部の端末に約4カ月届いていなかったことをはじめ、旧バージョンで障害が相次ぎ、不具合解消が最優先となっていた。最新仕様への対応は数カ月間にわたって事実上放置されていた格好で、2月にようやく着手した。

 

 平井氏は16日の会見で最新仕様への対応について「バージョンアップを強く推奨されており、非常に重要なテーマだと思う」と指摘。そのうえで「バージョンアップに当たって不具合が生じることがないよう、十分な検証を行う必要があり、総合的な対応をいま検討している」と述べ、作業に万全を期す考えを示した。【後藤豪】
https://mainichi.jp/articles/20210316/k00/00m/010/098000c