大阪市を2025年に廃止し、4特別区を新設する「大阪都構想」への賛否を問う住民投票が12日、告示された。
都構想を推進する大阪維新の会の松井一郎大阪市長(56)や吉村洋文代表(45)、公明党の佐藤茂樹衆院議員(61)らが、南海難波駅前で二重行政の解消を訴える一方、れいわ新選組の山本太郎代表(45)は、そこから歩いて5分ほどの戎橋で都構想反対のゲリラ街宣を展開した。
山本氏が現地に到着すると、大阪府警南署の警察官数人が道路交通法を示し「道路の通行を妨げている」として街宣を中止するよう要請したが、山本氏は「通行を妨げるような事態にはなっていない」と主張。30分近く押し問答を繰り広げた末に「政治活動は自由だ。表現の自由だ」として演説を開始した。同党によると、事前に許可申請を行ったが南署が拒否していたという。
山本氏が都構想に反対の根拠について熱弁をふるっていたところで、再び警察が「街頭演説をいったん中止してください」と介入。山本氏は「道路交通法77条に基づき、通行の妨げにならないように行っている。中止をする法的根拠を教えてください」と応じたが、警察は「中止してください」と繰り返すばかり。演説を聞き入っていた聴衆から「妨害するなー!」とのヤジも飛び交い、戎橋の上は一時、騒然となった。
結局、山本氏は演説を中止。「ナンパ橋でゆっくりするなんて何十年ぶりでしょうか」と芸能活動時代を振り返りながら、「『ミナミの帝王』に出演してた時はよく来てたんです。萬田銀次郎も都構想の話を聞いたら『何やて? 財源持っていかれたら、住民サービスも減ってまうやないか。そんなこと許したらあかん。大阪市を廃止するなんて許せんのぉ』って言うでしょう」と主人公・萬田銀次郎を演じた竹内力のモノマネで、都構想反対をアピールした。
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